うちの会社の企業型DCの商品ラインナップがショボすぎる!その上マッチング拠出もiDeCo加入不可とか。。
こんにちは! アキオ(@hiroakio97)です。
自分の年金の見直しを機に、先日、確定拠出年金に関する記事を2本書きました。
関連記事①: 新社会人向け、5分でわかる確定拠出年金【企業型と個人型(iDeCo)の違いも説明】
関連記事②:【企業型DC資産配分】信託報酬が低いインデックス・ファンドがおすすめ
今回はその後日談、というかオチみたいなもんです。
半分は愚痴みたいな感じになっちゃってますが、よければお付き合いください。
『なるべく手数料は少なく、掛金は多く』が大原則
まずは前回までの話のおさらいから。
企業型DCにせよ個人型DC(iDeCo)にせよ、ポイントは大きく2つです。
- 手数料(信託報酬)の低い投資信託を選ぶこと
- 掛金はなるべく多く拠出すること
これに尽きます。
資産の分散や、加入者の職業や年収・年齢など状況に応じた細かなポイントは他にもいろいろあります。
が、大原則は『なるべく手数料は少なく、掛金は多く』です。
信託報酬の低いインデックス・ファンドがおすすめ
具体的には、FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスやMSCI ACWI(ACWIは”オール・カントリー・ワールドワイド・インデックス”の略)をベンチマークにしたインデックス・ファンドがイチオシです。
この商品ひとつで、全世界にイイ感じに分散投資できます。
難しい言い方をすると、世界の上場株式の時価総額の80%以上をカバーできます。
もしくは、CRSP USトータル・マーケット・インデックスに連動するのようなインデックス・ファンドもおすすめです。
CRSP USトータル・マーケット・インデックスはアメリカの上場株式を100%、つまり世界の上場株式の50%以上をカバーします。
反対に、アクティブ・ファンドはおすすめしません。
以前人気のあったひふみ投信などですね。
一時的に優れたパフォーマンスをあげるアクティブ・ファンドはたくさんありますが、長期的に平均(インデックス)を上回るアクティブ・ファンドはまずありません。
なぜなら、アクティブ・ファンドはインデックス・ファンドに比べポートフォリオの入れ替え頻度が高く、売買手数料や税金の点でファンドの運営コストが高くつくからです。
銘柄の調査・選定費用やファンド・マネージャーの報酬なども重しになることでしょう。
これらのコストが信託報酬という形で、わたしたち投資家の利益を圧迫します。
目安としては信託報酬0.5%以下のファンドが望ましいでしょう。
以上の理由から、長期戦となる年金運用では、信託報酬の高いアクティブ・ファンドはおすすめできません。
もちろん、常に時勢にあった最良のファンドを選んで、適切なタイミングで入れ替えられる自信があるなら話は別ですが。
マッチング拠出やiDeCoと併用で、掛金はなるべく多く
諸々の条件はありますが、一般的には家計の許す範囲で掛金は多ければ多いほど良いです。
受けられる税制優遇が大きくなるからです。
企業型DCの毎月の掛金の上限は5万5,000円。
(企業型DCの他に企業年金制度がない会社の場合。ある場合は2万7,000円が上限となる。)
会社からの拠出額が上限に届かない場合は、加入者が自分で上限まで上乗せすることができます。
この制度をマッチング拠出と言います。
会社によってはマッチング拠出ができないこともあるので、会社の人事担当者に確認する必要があります。
また、マッチング拠出ができない場合でも企業型DCとは別に、個人でiDeCoに加入することができる場合もあります。
その場合のiDeCoの掛金の上限は2万円(ただし、企業型DCと合わせて5万5,000円を超えないこと)です。
こちらも会社によって規約が異なるため、お勤め先の人事担当者に確認する必要があります。
一方で、勤務先に企業型DCがない会社員の場合、iDeCoの毎月の掛金上限は2万3,000円です。
というわけで、毎月の拠出額の上限は企業型DCの方がiDeCoより有利となります。
お勤めの会社の年金制度でマッチング拠出やiDeCo併用が可能であれば、積極的に利用しましょう。
ところで、うちの会社の企業型DCは?
と、ここまでは一般論をツラツラと書いてきたわけですが、ここからが本題。
わが身を振り返ってみるとどうなっているのかというと、、
とっても残念な状況でした😢
商品ラインナップはアクティブ・ファンドばかり
わたしの勤める会社の企業型DCの商品ラインナップは以下の通り。
商品名 | 確保型 | 商品種類 | 主要投資対象 | 投資手法 | 備考 | 信託報酬 | 信託財産留保額 |
みずほDC定期預金(1年) | 元本確保型 | 預金 | なし | なし | なし | – | – |
第一のつみたて年金(5年) | 元本確保型 | 生命保険 | なし | なし | なし | – | – |
ニッセイ5年利率保証年金 | 元本確保型 | 生命保険 | なし | なし | なし | – | – |
DIAM公社債(中期コース) | 元本変動型 | 投資信託 | 国内債券 | アクティブ | BBB -格以上の国内公社債 NOMURA-BPI総合 以上を狙う | 0.4860% | 0.05% |
MHAM株式インデックス225 | 元本変動型 | 投資信託 | 国内株式 | インデックス | 日経平均株価構成255銘柄 日経平均株価 同等を狙う | 0.5940% | – |
シュローダー年金日株 | 元本変動型 | 投資信託 | 国内株式 | アクティブ | 中長期的に成長が見込め、かつ割安な日本株全般 TOPIX 以上を狙う | 1.5984% | – |
MHAM日本成長株ファンド | 元本変動型 | 投資信託 | 国内株式 | アクティブ | 中長期的に成長が見込める日本株、70〜90銘柄 TOPIX 以上を狙う | 1.6740% | – |
MHAM日本バリュー株 | 元本変動型 | 投資信託 | 国内株式 | アクティブ | 現在の株価が割安な日本株 RN Total Market Value インデックス 以上を狙う | 1.8360% | 0.30% |
DIAMGボンドDコース | 元本変動型 | 投資信託 | 外国債券 | アクティブ | 日本を除く世界主要国のA格以上の公社債 FTSE世界国際インデックス 以上を狙う | 0.9180% | 0.20% |
DIAM外国株式オープン | 元本変動型 | 投資信託 | 外国株式 | アクティブ | 日本を除く世界の株式 MSCI KOKUSAIインデックス 以上を狙う | 1.8252% | 0.30% |
みずほ信託マイブレンド株30型 | 元本変動型 | 金銭信託 | バランス | インデックス | 日本債券(NOMURA-BPI総合):55% 日本株(TOPIX):20% 海外債券(FTSE世界国債インデックス):10% 海外株(MSCI KOKUSAIインデックス):10% その他:5% | 0.3024% | – |
みずほ信託マイブレンド株50型 | 元本変動型 | 金銭信託 | バランス | インデックス | 日本債券(NOMURA-BPI総合):35% 日本株(TOPIX):35% 海外債券(FTSE世界国債インデックス):10% 海外株(MSCI KOKUSAIインデックス):15% その他:5% | 0.3132% | – |
みずほ信託マイブレンド株70型 | 元本変動型 | 金銭信託 | バランス | インデックス | 日本債券(NOMURA-BPI総合):15% 日本株(TOPIX):45% 海外債券(FTSE世界国債インデックス):10% 海外株(MSCI KOKUSAIインデックス):25% その他:5% | 0.3240% | – |
純粋な株式インデックス・ファンドは日経平均株価連動の『MHAM株式インデックス225』のみ。
外国株については、信託報酬1.8%超の高コストアクティブ・ファンドが1つあるだけ。。
これでは低コストで全世界に均等に分散投資するなんて不可能です。。
うどうしてこんな偏ったラインナップになってしまったんでしょうね?
うちの企業型DCの口座はみずほ銀行で運営されているんですが、、
みずほ銀行の担当者かうちの担当者か、どちらかがちょっとアレだったのかな!?
ちなみに、みずほ銀行は個人型DC(iDeCo)の取り扱いもあるわけですが、
そちらのラインナップを見ると『たわらノーロード 先進国株式(信託報酬:0.2160%)』とか、良さげな商品がちゃんとあるんですよ!
個人型にあるんだから、企業型で同じファンドを扱えないはずはないと思うんですが。。
というわけで、人事部には商品ラインナップの見直しを依頼しました。
一応「検討します」と回答してくれましたが、すぐには変わりません。
というか、まあ、あまり期待もできませんので、今のラインアップから最善を選ぶことにします。
結果、『みずほ信託マイブレンド株70型』一本で行こうかな、と考えています。
[理想]

[見直し前]

[見直し後]

2点、債券が含まれていることと日本株の割合が大きすぎることが不満ですが、このラインナップではこれがわたしにとって最善だと思います。
『DIAM外国株式オープン』を追加して外国株の割合をあげることも検討しましたが、信託報酬 1.8252%はやはり受け入れがたく、、、
「手数料高すぎ!」ってこととで、ちょっと感情的になってる部分もある気がしますが、当面はこれで様子を見ます。
マッチング拠出、iDeCo加入共に不可!
商品ラインナップにがっかりした後は掛金のお話。
現在のわたしの毎月の掛金は2万5,900円。
入社9年目の数字です。
他の加入者と比較して、これが多いのか少ないのかは分かりません。
が、上限の5万5,000円まではまだまだ余裕があります。
もし、マッチング拠出を使うことができれば、倍の5万1,800円まで掛金をあげることができるわけです。
マッチング拠出が使えず、別途、個人型のiDeCoに加入するとプラス2万円で4万5,900円まで拠出することができます。
わたしは年収600万円(課税所得は300万円くらい)なので、税率は20%(所得税10%+住民税10%)。
現在は企業型DCで毎月2万5,900円、年間31万800円拠出しているので、その20%に当たる6万2,160円ほどの節税効果受けています。
マッチング拠出して掛金が倍になれば、年間の節税額も倍!
年間12万円以上の節税になります!!
これってかなり大きいですよね。
ところが、弊社人事部に問い合わせてみたところ、「うちの年金規約では、マッチングもiDeCoもできません」とのこと。
ラインナップが微妙なうえ掛金の積み増しもできないって、、
「おれの年金、どーしてくれんだ!!😠」とかすかな怒りすら覚えましたw
が、規約ですので当面は従うほかありませんね。
先ほどのラインナップの件と同様、見直してくれるように要望を伝えましたが、、
どうなることやら?
期待しすぎず気長に待とうと思います。
まとめ 年金受給はまだまだ先の話。気長にいきます
というわけで、人事に確認してみたらダメダメだったうちの企業型DCのお話でした。
見直しを依頼した人事の担当者と後日話してみたところ、「年金関連の社内規約は労使の合意で決まるものだから、従業員代表を通じた正規のルートで要望をあげたほうが良いかも」とのこと。
”労使の合意”とか、、ちょっと大げさな話になってしまいそうですが、とりあえずアドバイスに従って従業員代表さんを通じて正攻法でも見直し依頼をしてみようと思います。
なお、確定拠出年金や年金、老後資産について、もっと詳しく知りたい方はこちらの本がオススメです。
「老後資産の形成には確定拠出年金が最強!」ということで詳しく解説しています。
その他、積立NISAやふるさとの納税、生命保険、持ち家購入、、とお金にまつわる気になるトピックがたくさんです。
ではでは。
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