【住宅ローン控除(減税)は?】繰上げ返済っていつすべきなの?

1日でも早く、1円でも多く

 

こんにちは! アキオ(@hiroakio97)です。

前回、我が家の住宅ローンに関する記事を書きました。

記事中では我が家の体験を交えて、『繰上げ返済するより、その資金を投資にあてたほうが合理的だよ』という説明をしたんですが、今回はそこで書ききれなかった以下の2点を補足します。

  • こんな人は投資より繰上げ返済すべきです
  • どうせ繰上げ返済するなら、少しでも早くしましょう(住宅ローン控除はケースバイケース)

 

前記事『【繰上げ返済の効果は年利1%以下】完済後に振り返るわが家の住宅ローン』とあわせてお楽しみください!

 

こんな人は繰上げ返済するべき

前記事での主張の通り、繰上げ返済は確実ではありますが利回りが低い!
資産を形成するには物足りません。

「元本割れのリスクは絶対負いたくないんだよ!」っていうなら、アメリカの長期国債でも買えばいいじゃないですかね?
米国債なら利回りは住宅ローンの繰上げ返済(1%以下)よりもずっと良いし、地震で倒れたり津波で流されたり火事で燃えたりしませんから。

 

というわけで、普通は繰上げ返済より投資を優先すべきです。
が、一部例外も存在します。
以下、いくつかの例を紹介しますね。

 

ローン(借金)があることがストレスになって夜も眠れない人

お金に関して潔癖、というかマネーリテラシーの低い人に多いパターンです。
借金 = 悪』って決めつけてる人ですね。
(ここでは借金の善し悪しについて議論することはしません。)

借金が気になって気になって仕方ないなら、体調を崩す前に繰上げ返済してストレスを元から絶つべきでしょう。
健康が1番大切です。

 

職業や信仰上の理由で投資ができない人

証券会社に勤める友人は「会社から投資を止められてる」と言っていました。
インサイダー取引の疑いをかけられることを避けるためでしょう。
ETFくらいなら買えるんでしょうが、色々制限はありそうです。

信仰に関しては、具体的に世の中に『投資を禁じる宗教』っていうのがあるのかは正直、知りません。
が、個人的な好みとか死んだおばあちゃんの言いつけとか、そういう広い意味での『信仰』が原因で投資に踏み切れない人は多そうです。

投資できないなら、せめて繰上げ返済をするべきでしょう。
現金はなにも生まないですから。

 

近い将来、キャッシュフローがマイナスになることが分かっている人

怪我や病気、転職、退職、介護、出産・育児、子供の進学などなど、収入が減ったり支出が増える事情は様々です。
そんな中でも、退職や子供の進学などは事前にある程度目処がたってるイベントですよね?
事前にシミュレーションしてみて、その時のキャッシュフローがマイナスになるようなら、あらかじめ繰上げ返済をして毎月の支出を抑えておくと良いかもしれません。

ただし、最低限の現金は手元に残しておくことも忘れずに

 

何があっても銀行に利息を払いたくない人

どんな事情があるかはわかりませんが、世間には「他人が稼ぐのは大っ嫌い!」という人が一定数存在します。
もしあなたがその一派で、「自分の資産形成より、銀行へ利息を払わないことの方がずっと大事」と感じているなら、、わたしからアドバイスできることはありません。
一刻も早く繰上げ返済すべきでしょう。

逆に、経済的に合理的でありたいと思うなら、感情よりも勘定を優先してください。

 

日本のさらなるデフレを予測している人

仮に将来、日本のデフレがさらに進行して 物価が今の2分の1になったとしたら、あなたの給料や資産も追従して遠からず2分の1になってしまうでしょう。
そうなってもローンの元金や金利は変わりませんから、相対的にローンの負担は倍増します。

もし、あなたがそんな未来を予測しているなら、そうなる前に少しでも繰上げ返済してください。

ただし、世界経済は徐々にインフレしていますし、日本政府も2%のインフレを目標として掲げている点は心の片隅に留めておくべきでしょう。
デフレ時とは逆に、インフレ下ではローンの負担は相対的に軽くなっていきます。

 

以上、繰上げ返済を優先すべき人の例を挙げてみました。
該当者は繰上げ返済、頑張ってください!

 

繰上げ返済の原則は『1日でも早く、1円でも多く』

最後に、「それでもやっぱり私は繰上げ返済したい!」って人にアドバイスです。

 

繰上げ返済は『1日でも早く、1円でも多く』が原則!

なぜなら、そのほうが利息の節約額が大きく、繰上げ返済の効果が高いから。
元利金等型のローンの場合、毎月の返済額は同じでも、返済初期は利息の割合が高く元金がなかなか減らないんですよね。。
一方で、繰上げ返済には利息がかからず、全て元金の返済に充てられます。
利息の割合が高い返済初期にまとめて繰上げ返済したほうが、利息節約の効果が高いってわけです。

また 同じ理由で、繰上げ返済の方法は期間短縮型の方が、返済額軽減型よりも利息節約効果が高いです。
(この辺は住宅ローンの一般的なお話で、改めてここで説明するまでもないでしょう。)

 

返済初期の方が毎月の返済額に占める元金の割合が低いことがわかる。

SUUMOより

 

わたしの住宅ローン(3,000万円、35年ローン。年利1.8%)を例に、どのくらい違いがあるかみてみると、、

仮に、1年目に300万円繰上げ返済した場合、約206万円の利息軽減効果があり、返済期間は4年2ヶ月短縮されます。
10年後の11年目に同額の300万円を繰上げた場合、利息軽減効果は約153万円、短縮される返済期間は4年となります。
さらに10年後、21年目の場合は、81万円3年4ヶ月
31年目の場合は、20万円2年10ヶ月

といった具合に、繰上げ返済の効果は時間とともに低下していきます。

これが先の原則『1日でも早く、1円でも多く』の理由です。

 

住宅ローン控除が終わるまで待つべき?

繰上げ返済の効果を最大化するには できるだけ早く繰上げ返済すべきですが、一方で今の日本には住宅ローン控除減税)という制度があります。

ざっくり言うと『ローンの最初の10年間、借入れ残高の1%相当額を所得税・住民税から控除してもらえる』ってゆう制度です。
”最初の10年間”というのがポイントで、先の『1日でも早く』の原則と見事にバッティングしています。

 

こちらも各所で色々言われている事ですので ここで一から説明はしませんが、基本的には住宅ローン控除が終わるのを待つべきではないでしょう。

先ほどからいっている通り、本当は繰上げ返済せずにその資金を堅実な金融商品に投資するのが1番です。
次点は、利息削減の効果を最大化するため1日でも早く繰上げ返済する事。

この原則は住宅ローン控除があっても変わりません。

ただし、ローンの金利が1%未満でローン残高が4,000万円以下(長期優良住宅・認定低炭素住宅の場合は5,000万円以下)方は例外です。
詳しくはご自身の年収や借入額などによって違ってきますので、一度シミュレーションしてみることをオススメします。

 

ちなみにわたしの場合は、、

年収が600万円で借入額は3,000万円、住宅ローン控除をフルに受けられる条件です。
そして、10年間の間に受けることができる控除額は約260万円。

10年間の負担軽減額は261.1万円
価格.comの住宅ローン控除(減税)シミュレーションツールより

一方で、その間に返済する利息は3,990,134円、およそ400万円です。
差額は約140万円
これは、、「住宅ローン控除が終わってから繰上げ返済本気出す」なんて悠長な事言ってる場合じゃないですね。

 

年収や扶養の有無、借入額などの条件で結果は異なるので、
一度、ご自身の状況に合わせてシミュレートしてみることをお勧めします。

 



まとめ 繰上げ返済はお早めに、でも繰上げすぎにはくれぐれもご注意

ということで、『繰上げ返済するなら1日でも早く、1円でも多く』というお話でした。

とはいえ、わたしを含め 多くの人が家を建てる(住宅ローンを組む)のは、子どもの誕生〜小学校入学の頃。
わたしのように育休や時短勤務などで収入が一時的に減ったり、場合によっては退職してしまうケースも多いです。

資金繰りにはくれぐれも注意しましょう!
いざという時に慌てて借り直したんじゃ、頑張って繰上げ返済した意味がありませんからね。

 

今回の記事でも一部紹介しましたが、住宅ローンや繰上げ返済に関してはたくさんのシミュレーションツールがあります。
事前にしっかり検討して、あなたとあなたの家族に一番良い方法を選択しましょう!

「でも、お金のことは難しくてよくわからん!」って方は、一度プロに相談してみるのも良いかもしれません。
保険やローンや毎日の家計のやりくりについて、無料で相談に乗ってくれるサービスがあります。

わたしも一度利用しましたが、家計の状況が整理できるので色々スッキリしました。
お勧めです!



ではでは。

 

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Posted by アキオ